インターネット「ぴゅう太郎」

 「いつか何処かで」

 3 伊勢の海老 


 伊勢道ICを下りると人口10万6千人の伊勢市に入ります。伊勢神宮の内宮のある宇治市と外宮のある山田市が昭和30年に伊勢市になったそうです。伊勢神宮は伊勢市にあるという至極当たり前の事なのです。ちなみに内宮と外宮はその屋根柱が垂直と平行、偶数と奇数で大分異なると聞きましたが定かでしょうか。
また、伊勢市には、黒い露に浸して食す伊勢うどんそして伊勢の海でとれる伊勢海老があり周知のごとくです。ただ、りっぱな容姿の伊勢海老はフィリピン産、インドネシア産も多いのです。
よく見ると色合いも大きさも大分異なります。
しかし、これらはすべて伊勢の海老としておいしく食べ、深く考えるのはよしましょう
一方、三重県伊勢は茶の生産が岐阜県白川、静岡県を抜いて日本一と聞きました。しかし、茶の種類や取引量などによって、日本一は色々替わることでしょう。
しかし、これも深く考えるのはよしましょう。
さらに南に下ると人口2万9千人の鳥羽市になります。鳥羽の真珠はアコヤ貝による白真珠がほとんどですが、ピンクや黒真珠も鳥羽市以外から取り寄せています。ちなみに、これら真珠の色はだいぶ異なりますが、貝の種類が異なることが要因で真珠の核とか育て方や産地の違いではありません。これは確かです。
月の涙といわれる真珠は、見れば見るほど月の光と同じく不確かで不思議な光を放つ神秘の玉であることを強く感じます。
伊勢そして鳥羽、このあたりは神秘の聖域なのです。
私はラビリンスに入り込む前に深く考えるのをやめました。
二見(ふたみ)の興玉(おきたま)神社の沖合い660mにある夫婦岩(めおといわ)は、高さ9mの男岩と4mの女岩からなりこれを35mの大注連縄(しめなわ)で結んであります。
男岩には16m、女岩には10m、そして残りの9mが男と女の間の距離ということになります。5月5日、9月5日そして12月の第3日曜日に縄の張り替えが行われるようです。
男岩と女岩の間から見える日の出遥拝所に立つと、この縄の向こう側は神の領域であり、こちら側は俗世です。
そこでこの縄は「結界の縄」と呼ばれます。
常世神(とこよのかみ)が太平洋の彼方から日の出とともにこの縄に寄りつき俗世を照らすのです。
一方、富士見橋からは、縄の向こうに富士山も見えます。
ここは、たいへん眺めのよい場所です。
さらに、ここには天の岩戸もあります。
ここでは、まず左手を洗い、次に右手、そして口をそそぎ、再び左手を清め手水します。そして、2回拝(礼)し、2回拍手し、最後に1回拝して神を拝みます。
この神社には、神の御降臨の際、伊勢神宮への案内役となり神を無事に帰した猿田彦大神が奉られており、交通安全の守護神として広く信仰されています。
私もこの神社で交通安全を祈りました。
蛙は大神のお使いと信じられ、祈ると無くしたものが無事にカエルといわれカエルの像があちらこちらにいくつもあります。
私は青春を帰して欲しいと思いましたが、それは無理です。
ここまでくると少し駄洒落になっていますが、深くかんガエルのはよしましょう。
私は無事に家に帰ることだけをなによりのお土産にしました。


「いつか何処かで」